文鳥の餌(主食)として、飼育書には混合シードとペレットの2種類が挙げられています。
そしてこのシードとペレット、どっちがいいの?どっちを選んだら正解なの?と迷った・迷っている方も多いと思います。私が今までの文鳥飼育の中で一番悩んだのが、このシードとペレットのどちらが文鳥にとってよいのか、という問題でした。
そこで今回はシードとペレットのメリット・デメリットを挙げながら、どちらをおすすめするかを解説していきます。
シードとペレットで悩んでいる人へ-私はペレットへ切り替えました
結論から言うと、私は最初シード中心でしたがペレットへ乗り換えました。
最終的に食の楽しみと健康を天秤にかけた形でしたが、シードとペレットの利点・欠点はそれだけではありません。
以下にそれぞれのメリット・デメリットを列挙しました。一つずつ見ていきましょう。
シードのメリット・デメリットは?
ここでは便宜的に皮のついた混合シードのことをシードと呼びます。
シードはアワ・ヒエ・キビ・カナリーシードの4種の混合が基本です。
シードのメリットは
- 工夫しなくても文鳥が食べてくれる
- 食事の楽しみをより得られる
- 安価で入手性が良い
です。
そしてペレットのメリットの裏返しであるシードのデメリットは
- 栄養バランスに劣る、胃に負担がかかる
- 栄養を補うために副食の用意が必須
- 病気になった際療法食を取り入れられるかが不安
- 皮が飛び散るので掃除の手間が少し増える
というものです。
では各メリットについて詳しく見ていきましょう。
シードのメリット1:工夫しなくても文鳥が食べてくれる
シードは野生の文鳥も食べているものです。更に雛の頃から与えられることもあって、シードを食べないという個体は稀でしょう。
一方でペレットは美味しくないようで、なかなか食べてくれない個体も多くいます。
ペレットに切り替えたいと飼い主が思っていても上手くいかず、結果的にシードを選択せざるを得なかったケースもあるでしょう。そもそも食べてくれないと選択のしようがありませんからね。
ペレットの場合、量や与え方など飼い主側の工夫が必要で、更にきちんと食べられているのか様子を見守っていかなければなりません。
シードの場合は、特定の種類ばかり残していないか確認する必要はありますが、食べられずにいるのではと心配することはありません。
飼い主としてはとっつきやすく、気軽に与えやすい餌と言えるでしょう
シードのメリット2:食事の楽しみをより得られる
シードの場合、皮をむいて食べることが食事の楽しみやストレス解消になります。
また文鳥にとってペレットよりも美味しいので、味覚の面でも食事をより楽しむことができます。
この2つの食の楽しみが文鳥の心に良い影響を与えていると考えることができます。
これがシードの一番良い点なのではないかと私は考えています
シードのメリット3:安価で入手性が良い
ペレットは外国製のものが多く、それゆえに供給不安定で入手困難になることがあります。ペレット食を選択した場合、これに備えるために複数のペレットに慣らしておくのが望ましいです。
そのため複数のペレットを揃えたり、それぞれのペレットに慣らしたり、とシードよりは煩雑な作業が求められます。
シードの場合は近くのホームセンターのペットコーナーなどで簡単に入手できるので、このような流通の心配が要りません。
価格もシードの方がお手頃です。
飼い主にとって経済的にも労力的にも優しいのはシードの方でしょう
ペレットのメリット・デメリットは?
鳥に必要な栄養をそれ一つで摂取できる総合栄養食がペレットです。
ペレットのメリットは
- 栄養バランスと胃への負担減
- 野菜やサプリメントなど副食を用意する必要がない
- 病気になった際療法食を取り入れやすい
- 皮が散らばらないのでゴミが少ない
です。
そしてシードのメリットの裏返しであるペレットのデメリットは
- そもそも食べてくれないことがある、食べてもらえるよう努力と工夫がいる
- 食事の楽しみはシードに劣る
- シードよりも高く、入手性も悪い
という点です。
では、ペレットのメリットについても詳しく見ていきましょう。
ペレットのメリット1:栄養バランスと胃への負担減
ペレットがなぜ推奨されるのか、それは栄養バランスに優れているからです。
混合シードそれだけでは栄養が不足してしまいます。更に文鳥が特定のシードを残して好きな物ばかり食べてしまうことも多いので、そうなると栄養価はますます偏ってしまいます。
ペレットなら栄養バランスについて難しく考えなくてもバッチリ整う、というのが嬉しい点です。
そしてこれは私のお気に入りの書籍「文鳥のヒミツ」に記載されていたことですが、胃への負担を軽減できるという大きな利点もあります。
詳細に関してはこの書籍に譲りますが、私はこの記載を見たことがきっかけでペレットへの切り替えを決断しました。
老鳥の消化吸収にも優しいから、長生きすればする程ペレットの良さが出てくるよ
↓「文鳥のヒミツ」に関してはこちらでレビューしています
ペレットのメリット2:野菜やサプリメントなど副食を用意する必要がない
野菜に関してはペレット食でも文鳥の楽しみのために与えている人が多いと思いますが、シードの時のように必須ではなくなります。
とりあえず最低限ペレットと水だけ用意できればOKなので、飼い主としてはここで楽ができますね。
ペレットの場合はペレット自体を複数用意することを考えないといけないから、これは一長一短かな?
ペレットのメリット3:病気になった際療法食を取り入れやすい
病気治療の際、療法食としてペレットを処方されることがあります。
普段からペレット(特にラウディブッシュ社製のペレット)に慣らしておけば、病気で療法食を提案された時に慌てずにすみます。
シードしか食べたことがないので療法食を食べられない、という事態は避けたいものです。
要するに将来の病気で療法食を食べられずに治療が進まない、などといった後悔はしたくない・してほしくないのでペレットに慣らしておきたいということですね。
ペレットを食べさせていればよかった…という後悔はしてほしくないです
ペレットのメリット4:皮が散らばらないのでゴミが少ない
これはちょっとしたことなのですが、一応利点として感じたので挙げておきます。
シードだと皮がケージ内外に飛び散って掃除の手間が多少増えます。
ペレットも少し飛び散りますが、汚れ方としては少ないなと飼育していく上での実感がありました。
おまけ程度だけど、飼い主はちょっと楽できてるよ
私の結論。ペレット主体でお楽しみ程度にシードがおすすめ
以上のメリットデメリットを考慮して、私は最終的にペレットを選びました。
「やっぱり少しでも長生きしてほしい、病気になった時・老いた時に後悔したくない」という思いが、文鳥の食の楽しみを尊重したいという思いを上回りました。
我が家のさくらは生後7~10か月の頃にシードからペレットへと切り替えています。
今はペレット中心で、お楽しみ程度にシードを与えています(ほどんどおやつ感覚ですね)。
私が誰かに餌の相談をされたら、これをおすすめします。
シードの場合、学習期のみでも一旦ペレットに慣らしておきたい
上の私の結論でも書いたように、シードを選んだ方は将来病気になった時・老いた時に後悔しないよう、ペレットを生後3か月くらいまで続く学習期に慣らすだけでもしてほしいです。
私のように途中で方針が変わる人も少なくないと思います。ただペレットからシードはいつでもできるのですが、シードからペレットはハードルが高いです。
特に学習期に慣れていない個体では、成鳥になってからの切り替えがかなり大変になります。
私は学習期にペレットも与えていたので、比較的スムーズに移行できました。
これから文鳥を飼う・最近飼い始めた方は、1袋だけでもいいのでペレットを購入してみてくださいね
文鳥の餌(主食)まとめ:まずは気軽にペレットを試してみて!
おさらいすると
シードのメリット
- 工夫しなくても文鳥が食べてくれる
- 食事の楽しみをより得られる
- 安価で入手性が良い
ペレットのメリット
- 栄養バランスと胃への負担減
- 野菜やサプリメントなど副食を用意する必要がない
- 病気になった際療法食を取り入れやすい
- 皮が散らばらないのでゴミが少ない
です。私個人の考えでは、将来のことを考えるとペレットに軍配が上がりました。
特に生後3か月までの学習期にはペレットを食べさせておくことをおすすめします。
初心者さんにおすすめのペレットを紹介した記事も書いていますので、是非気軽に挑戦してみて下さい。
私が悩んでいたようにシードとペレットで迷っている方の助けになれば幸いです。
↓ペレット派の方はこちら
↓シード派の方はこちら
↓ペレットへ切り替えたい方へ
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