小鳥用のケージとして人気のあるSANKOの「イージーホーム クリアバード 35-WH」。
口コミ自体は多数存在するのですが、年単位で使用した後の感想でないと耐久性などがわからない…と思った方もいるでしょう。
今回の記事では、このケージを実際に長期間使用してどうなの?と気になっている方のために、1年半以上使用してのレビューを文鳥飼い主視点でしていきます。
SANKOの「イージーホーム クリアバード 35-WH」レビュー:おすすめできます
まず全体としては「プラスチック製なので耐久性には不安があるが、総合的には満足」という感想です。
この商品の特徴はなんといっても前面・後面・上面がクリアパネルになっていることです。このクリアパネルの使い勝手の良さとサイズ感から文鳥を飼う人にはおすすめできると判断しました。
以下でどういう理由でおすすめできるのかを説明していきます。
良い点1:2面のみワイヤーパネルなので保温性が良い
私がこのケージの最も良い点だと考えているところです。
文鳥は日本の気候の中では冬の寒さに弱い生き物です。つまり温度管理をする際に保温を要求される場面が通気性を要求される場面よりもはるかに多いということですね。
ですので、冬や病気療養中に簡単で確実に保温が出来るのは大きな利点となります。
この商品は両サイドのみワイヤーパネルなので、この左右をプチプチシートやクリアシートなどで塞いでしまえば簡単にケージ内を保温できます。
文鳥の調子が悪い時にさっと環境を準備してあげられることは、飼育上の安心感に繋がっていいですよ
良い点2:餌などが飛び散りにくい
特別期待はしていませんでしたが、思ったよりも良かった点です。
私は正面に餌入れを設置しているのですが、クリアパネルのおかげでペレット等が飛び散りにくいです。
伝えておかなければならないのが、全く飛び散らないという訳ではないということです。正面の餌入れを引っかける部分と正面扉の間に少し隙間があるので、ここから餌が飛び出てしまうことはあります。
ただし、それでもかなり掃除はしやすくなっていると感じています。
文鳥は餌を撒き散らしながら食べる生き物なので、掃除が必要なのはしょうがないことと最初から諦めていたのですが、思った程大変ではありませんでした。
水浴び器の出入口から飛び散る水も防いでくれているようで、ケージの外が濡れることも今のところありません。
良い点3:正面がクリアパネルなので文鳥の姿がワイヤーに邪魔されない
こちらも特に期待してはいなかったのですが、写真を撮りたい方には特に良い点です。
正面から撮影すればワイヤーで姿が見えづらくなることもないので、気軽に写真を撮りやすいです。
欠点を強いて言えばクリアパネル越しなので反射で飼い主が写りこんでしまったり姿がぼやけてしまったりすることがあります。が、私はそんなに気にならずにいます。
別にケージ内の写真は撮らないよ、という方でも正面からちょろちょろする文鳥さんをワイヤーに邪魔されずに眺められるのは1つの大きな利点だと思います。
良い点4:ケージサイズが文鳥(フィンチ)向き
このケージと付属品のサイズから、このケージが向いているのは文鳥を含むフィンチサイズの鳥さんだと考えています。
まずはケージの大きさです。このケージの外寸は360×340×430mmです。ケージの大きさには諸説あり私自身も迷うところなのですが、一般的には小型の鳥さん向けサイズと言えるでしょう。
個人的には飼い始めてからあれもこれも入れたい、と中に物を入れたくなる人も多いと思うので、諸説ある中での最低サイズは避けた方がいいでしょう。
こちらはそこそこの大きさを確保できているので、多少なら物を入れても大丈夫です( そもそも文鳥のケージにはあまり物を入れずシンプルな方が良いですが)。
次に付属している止まり木です。直径12mmとちょうど文鳥向きです。セキセイインコにはちょっと細いかなという印象です。
少し引っかかるのは付属の餌入れの大きさです。鳥が止まれる部分があるのですが、全体的に餌入れが大きい上に位置も離れていて文鳥には不向きですね。
ただ写真で分かるように、うちの文鳥は餌入れの縁に止まって食べているので結果的には問題ありませんでした。
後は欠点のところで改めて挙げますが、物を吊り下げるところが少ないのも多くのおもちゃを入れる必要のない文鳥さん向きかなと思っています。
欠点1:プラスチック製なので耐久性はよくない
このケージの欠点としてネックとなる部分です。
1年半の継続使用で破損した箇所は2箇所です。餌入れも1つ割れたのですが、これに関しては洗っている時に落っことした自分が悪いので除外しています。
1箇所目は天井扉のつまみ部分です(写真掲載赤丸部分)。
ある日仕事から帰宅すると、つまみの一部がケージの横にちょこんと置いてありました。家族に尋ねると「上を開けようとしてつまんだらパキっと取れた」とのこと。
確かに性質上壊れやすい部分ですね。今はつまみ部分が壊れたためカチッと天井扉をはめ込むことはできなくなったのですが、文鳥が押し上げたりは到底できないのでそのまま使っています。
もう1箇所は正面パネルの角部分です。月1の丸洗い中に浴室に置いて作業していたところ、特に強くぶつけた記憶もないのですがポロっとカケラが落ちました。
幸い組み立てると隠れて影響がない部分だったので、こちらも何もせずそのままにしています。
1年半で2回破損があったということは、今後も少しずつ壊れていくということでしょう。
個人的には他の利点が上回って許容範囲内に感じますが、頑丈な物でないと嫌だ!という方にはこの製品は向きませんね。
欠点2:天井から物を吊り下げる場所が限られる
もう1つ購入前に知っておいてほしいこととして、天井がワイヤー製ではないので吊り下げる場所が限られるという点があります。
天井扉に開いた穴にピンを通してそこから吊り下げるスタイルなのですが、そもそもピンが1つしかないので天井から吊り下げられるのは基本的には1点です(大体ブランコになるかと思います)。
それ以外のものをケージ内に設置したければ、側面にはめ込むか上の写真のようにテープなどで無理矢理張り付けてしまうなどの工夫が必要です。
ですがそもそも文鳥のケージにはあまり物を入れない方が望ましいです。色々入れるとケージ内が手狭になるばかりで、ケージ内での移動や羽繕いに支障が出てしまうためです。
これが文鳥よりも高度な知能を持つインコ類の場合、飼い主が留守の間に退屈しないようおもちゃ類を入れる必要があります。このことから私の見解としては、セキセイインコさんにはこのケージはおすすめしません。私ならこちらも人気があるケージですが、HOEIの35手乗りGでゆったり飼育することを選びます。
ということで結論としては、吊り下げ箇所は限られるけれど文鳥であれば工夫して対応可能、です。
「イージーホーム クリアバード 35-WH」感想まとめ 購入して満足しています
上記の利点・欠点をまとめると、
- クリアパネルで保温しやすい(これが一番良い点)
- 餌が飛び散りにくくなり、少し掃除が楽
- 文鳥の姿が見やすく、写真も撮りやすい
- サイズが文鳥にちょうどいい
- 壊れやすいけれど、今のところ致命的な破損はない(ここが一番の不安部分)
- 物を吊り下げる場所が少ないが、文鳥ならあまり問題にならない
このようになります。
総合して、破損しやすいという欠点はあっても文鳥向きの良いケージだなという感想です。
これから飼育する人に「このケージどうかな?」と相談されれば、私は上記の点を挙げて
ちょっと壊れやすいところはあるけど、文鳥向きでおすすめだよ!
と答えます。
購入を迷っている方の参考になれば幸いです。
コメント