前回の記事で、文鳥初心者さんの1冊目におすすめの飼育書を紹介しました。
今回レビューするのは、1冊目の飼育書を読んで基本的な知識が揃った方に2冊目以降の本として全力でおすすめしたい書籍です。
主食にペレットを少しでも検討している方や、雌の文鳥を飼育している方は必読の書ですので、是非チェックしていってください!
鳥専門医による良書です-「文鳥のヒミツ」レビュー
著者は横浜で鳥専門医をされている方です(ちょっと珍しいですよね)。
この本は基本的な知識を得た上でもう一歩高度な文鳥に関する知識を得たい、という人がステップアップできるような内容の本です。
中盤までは「○○のヒミツ」という見出しで文鳥の体の作りや食事などについての解説があり、終盤は病気など健康についての記述がされています。
良かった点1:ペレットに関する記述が豊富で必要性が理解できる
私がこの本から最も影響を受けた部分です。
当時の私は主食をシードかペレットのどちらにするかをかなり迷いつつも、シードを選ぼうかと考えていた時期でした。
他の飼育書にもペレットに関する記述はもちろんあります。しかし、ペレットが栄養バランスに優れていることは理解できても、シードと比べて具体的にどういいのかまでは詳しく書かれていませんでした。
この本にはシードを継続することによるリスクについて最初にはっきりと書かれています。
これでようやくペレットがどう優れているのかを理解でき、シードではなくペレットでいこうと決断することができました。
更におすすめのペレットが複数紹介されており、どの製品を買うか考えるのにも役立ちます。
加えて移行方法や移行期におすすめのおやつについても知ることができます。
人気の鳥用ペレットは外国製のものが多く、どうしてもとっつきにくさがあるので、詳しい解説があると挑戦へのハードルを下げることができて良いですね。
良かった点2:雌の発情対策に詳しい
雌の文鳥を飼育している場合、卵を産んだりしないよう発情対策が必要になる場合があります。
この本は雌の発情についてどいういうものなのか、まずは特徴から解説されています。
そして対策が複数紹介されており、その対策の優先順位についても知ることができます。
他の飼育書の場合、発情対策については1~2ページ程度でさらっと終わってしまうことが多いのですが、しっかり学べます。
雌の文鳥を飼育していて発情対策に不安がある方には最適な書籍です
良かった点3:肉付きの判断など獣医学的な知識も学べる
終盤の病気や健康に関する内容では、自宅での健康チェックや症状についてなどの情報の他に、「ベスト体重の見つけ方」というページがあります。
私のような素人の場合、太ったり痩せたりしていないか確認しようとすると、体重測定くらいしか方法がありませんでした。
ですが、この本で「ボディコンディションスコア」を知り、動物病院で獣医さんはこうやって体格を判断していたんだな、と知ることができました。
それを素人が正しく理解して活用できるかは別として、このようなちょっとした獣医学の入口部分を垣間見ることができたのも非常に良い点でした。
時々真似事として我が家のさくらのお腹を触ってみたりしています
良かった点4:本から人柄が伝わってくる「はじめに」の文章がいい
直接文鳥の知識とは関係ないのですが、この「はじめに」の2ページがとても良かったです。
こういう序文は飛ばして読んでいる方もいると思いますが、この本は是非読んでほしいです。著者の子供の頃のエピソードが書かれており、鳥に対する愛情が子供時代から強かったことが窺えます。
こんな風に鳥への思いが強い先生のところで1回でも健康診断を受けてみたい、と思わせられました。著者の病院を気軽に受診できる横浜在住の飼い主さんが羨ましいですね。
人柄が分かると本文の記述に対する信頼感も高まるので、この先生の言うことなら、と安心して学ぶことができます。
強いて欠点を挙げるなら:飼育し始める人のための本ではない
さて、良くなかった点ですが、特にないです。
が、いいことばかり言っているのも良くないのであえて欠点を絞り出すと、この本は飼育に関する完全初心者には向かないということです。
飼育に必要なグッズ類に関する情報は揃っていませんし、日々の世話に関する話もありません。
文鳥の基本的な飼育方法が理解出来た上で、腰を据えて次の段階に進む際のお供にふさわしい本です。
ですので、飼育前に購入してさっと目を通しておいて、飼育し始めて少し落ち着いてから改めて読んでみると役立つのではないかと思います。
これから飼う人にとって今すぐ役立つ!という本ではないですが、やはり手元に置いておいてほしいな、と考えています
「文鳥のヒミツ」の感想まとめ-基本を理解したら次はこれ!一番好きな文鳥本です
この本をおすすめしたいのは
- 文鳥に関する基本的な知識が固まったので、ステップアップしたい人
- 主食にペレットを与えようかと僅かでも考えている人
- 雌の文鳥を飼育している人
です。と言いますか、これに当てはまる人で持っていない方は買って下さい!
と言い切るくらい超おすすめの本です。
私がここ数年間で読んだ本の中で最も気に入っているのがこの本です。まだの人は是非手に取ってみて下さいね。
どなたかの飼育書選びの参考になれば幸いです。
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